Secondary School attached to the Faculty of Education, the University of Tokyo

FAQ

入学検査について

受検資格の「小学校」の意味する範囲はどのようなものですか?

学校教育法が示す「小学校」の卒業見込み児童のみ受検資格があります。インターナショナルスクール生に関しては、日本の小学校の在籍、卒業見込みがある場合のみ受検を認めています。

「通学時間が片道最大90分程度を目安とする区域内」について詳しく教えてください。

「90分程度」とは、自宅から本校までの通学時間が最大90分程度ということです。毎日7:00以降に自宅を出ても、8:30までに本校に到着することが目安となります。特に朝の通学時間帯は、日中に比べて所要時間が大きく異なる路線もあります。必ず朝の通学時間帯での所要時間を調べてください。あくまで90分は目安であり、合否判定で細かな調査はいたしませんが、長時間通学は課外活動や自宅学習への大きな妨げとなります。お子さまの負担を考慮して、決して無理な通学計画は立てないでください。

通学時間を90分程度とした理由を教えてください。

(1)健康面を配慮したため
慣れない通勤電車での通学は生徒にとっても大きな負担となります。特に1年生は体力が十分についていません。90分程度であっても、登下校だけで疲れきってしまい、授業に集中できないだけでなく、帰宅後も、学習はおろか、食事をする元気も残っていないということになっては困ります。

(2)充実した学校生活を送るための時間を確保してもらうため
6年間の学校生活の多くの時間を通学のために取られてしまい、自分のやりたい活動を制限しなくてはならないということになっては、本校に入学しても意味がありません。学習、部活動、生徒会活動に積極的に取り組み、自らを鍛え、磨くには時間が必要です。

(3)特別活動に支障なく参加できるようにするため
本校では早朝に集合する学校行事があります。このようなときに現地に集合できることも必要となります。例えば6:40に羽田空港集合、7:15に東京駅集合などです。さらに対外試合をする運動部の場合、特に後期生では8:00に八王子の○○高校に集合という場合もあります。

入学検査はどのようなものですか?

推薦選抜と一般選抜があります。

推薦選抜の検査:適性検査(作文を含む)、面接

一般選抜の検査:適性検査Ⅰ、適性検査Ⅱ、実技

これらの検査では、総合的な知識や体験、実技などに関わった出題をします。

詳しくは募集要項をご覧下さい。

推薦選抜の2段階選抜はどのような仕組みですか。

第1次選考はご提出いただいた、誓約書・志願理由書および報告書の4・5・6年生の評定により選抜を行います。合格者数は男女それぞれ約100名とします。
第2次選考は、第1次選考の合格者に対し適性検査、面接を行い、その結果と報告書、推薦書、誓約書・志願理由書により総合的に選抜を行います。合格者数男女それぞれ約15名とします。

推薦選抜はどんな準備をすればよいのですか。

適性検査、面接ともに小学校での学習にしっかり取り組み、さまざまな教科の内容を結びつけて、世の中で起きていることについて自分なりに考える習慣をつけておくことが必要です。また、自分の考えをまとめて文章にしたり、話したりすることができるようにしてください。これらは本校での学習生活を送る上で必要な力であると同時に、卒業して社会人になってからも、とても重要な力であると考えています。

推薦入試では小学校ごとに人数制限がありますか?

ありません。本校を第一志望校としており、それぞれの小学校での様々な活動や学習に誠実に取り組み、教科の学習に十分な成果をあげた児童の皆さん全員に受検してもらいたいと考えています。

推薦選抜に双生児の募集枠はありますか。

推薦選抜には双生児の募集枠はありません。一般児と同様に一人一人で受検していただきます。また、双生児のお一人が合格し、もう一人が不合格だった場合、一般選抜の双生児募集枠への応募はできません。一般選抜に出願する場合は、一般児として応募していただくことになります。

推薦選抜で不合格になった場合、一般選抜を受検することはできますか。

可能です。詳しくは募集要項をご覧ください。(9月上旬配布予定)

推薦入試で海外から帰国した場合の報告書はどうすればいいですか?

小学校高学年で転校するなど、調査書に記載される事項が複数の学校での活動にわたる場合、原則は以下のようになります。

  1. 書類作成は、出願時に在籍している学校にお願いいたします。
  2. 国内の学校間の場合「指導要録の写し」が前在籍校から共有されていますので、書類作成に問題は無いはずです。
  3. 前在籍校が学校教育法第一条に該当しない場合や、海外の現地校である場合は「指導要録」そのものが存在しなかったり、似たものはあっても記載事項が大きく異なったりする場合があります。その場合でも可能な限り、現在籍校での読み替えをお願いします。

どうしてもそれが不可能な場合は、現在籍校の管理職より本校副校長へ問い合わせ頂きますようお願いいたします。

推薦選抜で不合格になったことが、一般選抜の合否判定に影響することはありますか。

推薦選抜の結果が一般選抜に影響することは一切ありません。一般選抜の合否判定には推薦選抜の検査結果を用いることはありません。それぞれの選抜ごとに、合否判定します。

双生児の一方が推薦選抜で不合格になってしまいました。一般選抜ではどのように受検すればよいのですか。

不合格になったお子様のみ、一般児として受検していただくことになります。
一般選抜における双生児の募集枠がありますが、これは、双生児が2人そろって受検する場合のみ応募できるものです。したがって、推薦選抜で一方が合格している場合は、双生児の募集枠に応募することはできません。

一般選抜でも2段階選抜はありますか。

ありません。出願した方全員に受検していただきます。ただし、感染症の状況によって変更する可能性もあります。

一般選抜で行われる「実技」検査はどのようなものですか。

例えば、過去には以下のような問題が出題されました。参考にして下さい。

  • 文章の指示を読んで、作図や作成をする。
  • 音楽を聴いて、回答する。図面等を作成する。
  • 音声の指示を聞いて、作図や作成をする。

学校生活について

学校の雰囲気を教えてください。
上級生が下級生の面倒をよく見る、 男女の仲が良いことなどは大きな特徴だと思います。学年・男女の壁を越えて力を合わせて行事や部活を運営し授業を深めていく様子は、あるべき社会の姿を実現しているようで実に清々しいものがあります。

また、生徒の自治活動も盛んです。例えば、 体育祭や文化祭は生徒会の実行委員が企画・運営し、教員はそのサポートをするという体制をとります。生徒・保護者・教職員からなる「三者協議会」など民主的に学校づくりをすすめていく仕組みも発足して約20年となります。

どんな授業がありますか?
教科の授業は「生徒同士の学びあい」を中心に位置づけた協働学習を積極的に取り入れています。コの字型の机の配置や小グループでの活動や討論など、学年の進行に合わせたさまざまな工夫を取り入れています。文部科学省が今後の学習のあり方として提起した「アクティブラーニング」の先鞭として大いに注目されています。
また、総合的な学習と教科の学習とを密接に関連させた教育内容を工夫しています。その二本柱で5つの力(「ことばの力」「論理の力」「身体・表現の力」「情報の力」「関係の力」) の育成をめざした学習活動を行っています。50年以上の歴史を持つ、総合学習と卒業研究はこれまでも多くの学校の手本になってきました。

1・2年生:基礎期 (中学1・2年生に相当)
「総合学習入門」として、多彩なフィールドワークをもとに紙媒体・電子媒体でのレポート、大勢を前にしたプレゼンテーションなど、基礎的な力を身につけます。また、演劇などの身体表現にも取り組んでいます。

3・4年生:充実期 (中学3年生・高校1年生に相当)
基礎的な力をさらに発展させ、教員が設定した「教科の枠に収まらない学び:課題別学習」の十数講座からひとつを選択して、異学年交流の中で取り組みます。

5・6年生:発展期 (高校2・3年生に相当)
4年生の冬に各自がテーマを決め、6年生の夏までかけて「卒業研究」を行います。月一回のゼミで教員の助言や仲間からの励ましを受けながら、独自の論文や作品を完成させます。

1年生の1週間の時間割はどのようになっていますか。
例えば、次のような時間割になっています。全ての学年で、水曜日のみ7時間目まであります。

 

 
( 8:40~ 8:50)
SHR
SHR
SHR
SHR
SHR
1時間目
( 8:50~ 9:40)
音楽/美術 理科 数学 社会 英語
2時間目
( 9:50~10:40)
理科 美術 英語 技術 体育
3時間目
(10:50~11:40)
家庭 数学 理科 社会 理科
4時間目
(11:50~12:40)
国語 体育 数学 英語 国語
5時間目
(13:20~14:10)
数学 英語 道徳 体育 総合学習入門
6時間目
(14:20~15:10)
社会 国語 音楽 国語 総合学習入門
7時間目
(15:20~16:00)
    LHR    
SHR
(15:10~15:20)
         
清掃
(15:20~15:30)
         
「総合学習入門」ではどんなことが行われていますか。

1年生では週2時間あります。「フィールドワーク」を中心に据えた調査学習等を行っています。
2年生では、「半径2km研究」と「表現」に取り組んでいます。「半径2km研究」では、学校を中心とした半径2kmの地域について、個人・班で決めた研究テーマに沿って調査活動を行います。「表現」では、声の表現、体の表現、文章の表現などの習得・向上を目指しています。

「課題別学習」とはどのようなものですか。

学習のテーマや課題を教員が設定し講座を開きます。「自然・環境」「人間・社会」「科学・産業」「創作・表現」の4つの領域、約15の講座があります。通常の教科学習の内容を超えたテーマとなっています。その中から1つの講座を選んで1年間学習します。授業では3・4年生の生徒が一緒に学習し、必要な研究方法や調査方法を具体的に学ぶことができます。

「卒業研究」とはどのようなものですか。

5年生の4月から約1年半かけて、生徒が自分でテーマを選んで、 自主的に進める研究です。 これを東大附属での学習活動の総仕上げといってもよいほど重要視しています。 生徒は将来の進路選択やより高度な学習に対する手がかりを得ることなどができます。

さらに、調査、研究、考察といった一連の研究活動を通して、 自分の考えを文章にまとめる力や発表する力が身につくので、 大学のゼミでの発表や企業での企画書や報告書作りにも大きく役立つと話す卒業生が多くいます。

この卒業研究は外部の評価も高く、 様々なコンクールで入賞しています。例えば、 全国学芸サイエンスコンクール(旺文社主催)では、応募し始めた1999年以降は毎年入選を果たしています。 第47回(2003年度)で内閣総理大臣賞、第52回(2008年度)、第54回(2010年度)、第61回(2017年度)、第62回(2018年度)、第63回(2019年度)で文部科学大臣賞受賞したのをはじめ金賞を8回、 銀賞7回、銅賞4回などで合計58名の入選者が出ています。 卒業研究の詳しい内容は『生徒が変わる卒業研究』(東京書籍)に載っていますので、興味のある方はご覧下さい。

クラスの人数やクラス替えについて教えてください。
クラスの人数は40人×3クラスの120人です。クラス替えは3・5年進級時に行います。
登下校時刻を教えてください。
登校時刻は8:00~8:40で、下校時刻は15:30頃です。もちろん委員会をはじめとする生徒会活動や部活動に参加する人たちはこれより遅く下校することもあります(次の項目を参照してください)。
部活動に入部したいと思っています。部活動をした場合の下校時刻を教えてください。
部活動や生徒会活動の最終下校時刻は18:00となっています。なお、公式戦等の前には18:30まで延長がされる場合があります。
どんな部活動がありますか?
部活は本校は、1学年120名・全校生徒計720名の小規模校ですが、10の運動部・12の文化部(2021年度)が多彩な活動をしています。本校では、高校受験のために中断されることなく部活動に熱中することができます。また運動部では、複数の部が同時に活動できるグラウンドや体育館で思い切り汗を流すことができます。
部活動について
1年生から6年生までともに混じり合い、一緒に活動する姿は、6年一貫教育の本校ならではの風景です。入退部は担任・顧問に申請し、いつでも可能です。強制的に部活動に入部させられるという事はありません。兼部する事も可能で、運動部と文化部を兼部をしている生徒も多くいます。部活動の新設については現在生徒会がその体制を整えている最中です。
携帯電話を学校で使うことはできますか。
学校内で使うことはできません。家庭の判断等で持たせる場合、届け出が必要です。その場合でも学校内では電源を切り、バッグ、ロッカーなどに入れておくことが条件になります。校内で持ち歩いたり、通話やメール機能などを使用したりするなどの違反をした場合は学校で携帯電話を一時預かり、保護者にお返しします。
自転車で登校することはできますか。
本校を中心として、半径5km内に自宅のある生徒は、申請をして許可されれば、自転車で通うことが可能です。しかし、学校付近には交通量の多い場所が多いので、安全運転できるように、校内で実施する「自転車の乗り方講座」への参加と保険への加入を義務づけています。
双生児の生徒はどのぐらいいますか?
双生児の生徒は各学年に10組程度います。したがって、各クラス(40人定員)のうち7人前後が双生児の生徒になります。しかし、双生児の兄弟姉妹が同じクラスになることはありません。(ただし、後期課程での選択授業などでは同じ講座で学習することもあります。)

双生児の生徒たちは「東大附属ではふたごが多いので、特別にふたごであることを意識させられることはなく、とても居心地がよい」と話しています。

制服はありますか。
制服はありません。各自の良識によって自由に選択できます。ただし、式典時のドレスコードは生徒会で話し合って決めています。
給食はありますか?
ありません。成長期の栄養バランスの観点からできるだけお弁当を持たせてください。ただし、お弁当を用意できなかったときのために、パンやおにぎりなどを東大生協購買部で購入することができます。
また、2020年度より中・高生向けに栄養バランスを工夫し、無添加調味料とオーガニック食材を使った温かいお弁当をweb注文するシステムを導入しました。オーガニック弁当は一食690円です。食材・調味料ともに安心安全を最優先してセレクトしていますので、価格設定は高めとなっております。原則的に定期考査などを除く通常の平日には、毎日申し込むことが可能です。また申し込みを忘れても数食は現金販売があります。

進路について

東京大学へ優先的に入学することはできますか?

できません。東京大学への優先入学制度はありません。 東京大学へ入学するためには、他の高等学校の生徒と同じように入学試験を受けなければなりません。

卒業生はどのような進路に進みますか?

ほとんどの生徒が大学に進学します。進学実績については学校案内パンフレットや学校ウェブサイトを参照してください。

その他

東大附属にはどんな施設・設備がありますか?
学校は中野区にあります。校舎から東の方を見ると、 新宿の高層ビル群がよく見えます。都庁からちょうど2kmの位置にあり、都庁の展望室から学校の様子を見ることができます。
2013年より敷地の形態が変更になり、体育館グラウンドが新築されました。ここでは体育の授業はもちろんのこと、 放課後には部活動がさかんに行われています。

校舎には普通教室の他に、特別教室や大教室、 生徒ラウンジなどがあります。

施設のご紹介

前期生(中学生)には、chromebookが全員に貸与されています。

iPad40台があり、授業で使用しています。

「中等教育学校」とは、何ですか?
学校教育法の改正により、 6年一貫教育の教育課程をもつ中等教育学校を設置できるようになりました。中学→高校で定員増などがなく、原則的に中学1年で入学した新入生(本校の場合は120名)がそのまま高校3年生として卒業していく学校です。3年生(中学3年相当)から4年生(高校1年相当)にかけてクラス替えがない本校の2-2-2制などは中等教育学校ならではの仕組みと言えます。中等教育学校を卒業すると、高等学校卒業と同等の資格が得られます。
後期課程から入学することはできますか?
中学3年生を対象に例年1月初旬に編入学試験を実施しています。詳しくは、編入学試験対象者向けの説明会にお越しください。
入学金や授業料はどのくらいかかりますか?
前期課程(中学生相当)については入学金や授業料はありません。しかし、 学年費(行事費・教材費などを含む)は毎年徴収され、公立中学に比べると納入金は多いです。 たとえば1年生ではそろえる教材も多いので現在約28万円かかっています。 (2年生以上は行事の有無によって費用が変わってきますが、 1年生の時ほどはかかりません。)
また後期課程への入学金は必要ありませんが、 授業料(年間11万5千2百円)、教科書代、学年費は必要です(収入条件により、国からの「高等学校就学支援金」の給付を受け、授業料の支払いに充てることができます。)
東京大学とはどんな関わりがありますか?
入学してすぐに実感できることは、入学式での東京大学教育学部長・教育学研究科長の祝辞です。また卒業するときには卒業式での東京大学の総長の祝辞です。他にも総長や東大の先生方が本校で授業を行ったり、卒業式へ列席されたりしています。

また、東京大学の施設を利用した合宿(検見川総合グラウンド・乗鞍高原セミナーハウス)や行事(本郷キャンパスでの1年のフィールドワークや安田講堂での音楽祭など)を行ってきました。

年間数回の授業検討会や2月の公開研究会には、教育学部の先生方の全面的な協力で、よりよい授業つくりのための研究が行われています。

さらに、東京大学総合図書館や史料編纂所をはじめとした25ヶ所の図書館での閲覧や貸し出しなどもできるようになっています。

今後も大学附属の学校であることを生かし、東京大学全学と連携を取りながらその豊富な知的資源を活用した授業を行っていきます。

(2020年8月8日更新)